ぼくが生きる世界の話
なんとなく気怠い世界。多くの人は流され、マジョリティーが正しいそんな世界に僕は生きている。もちろん君も。
「人間中身が大切です」と世の中は言うけれど、先入観で見られがちだ。僕だって先入観で見てしまう。
そんな世界が嫌いで、逃げたくなる。どこかのおとぎ話の主人公のようにつま先を鳴らして新しい道を作りたいものだ。
せわしく歩く人々の心に視線を向けると、視線を合わせたくなることも、逸らしたくなることも見える。
色々な心を持っていても仕事や学校に行かなければならない。まるでこの世界の人生の列を乱すな、足並みを揃えろと言われているようだ。
そんな世界に生きている僕は、姿を消して。
透明になって。
この世界から抜け出した先人たちの後ろ姿を追いかけている。